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ガスッ
制服を着た少年―顔立ちから高校生だろう―が4人組の男のうち1人に一撃をいれた。
「何だァ!?
イキナリ出てきて山ちゃん蹴倒しといて、その上 俺らにココをどけだァ!?」
「何考えてんだ てめぇ?
死ぬか?あァ!?」
仲間への暴行にキレた一人が少年に突っかかる。
しかし、少年は聞いていないのか、無言で男達を睨みつけ、頭をかきながら近づいていく…
「何とか言え この…
おプッ
少年は、なおも吠える男に正面から、しかも顔面に靴の裏で蹴りを一発ぶち込んだ。
「ああッ!」
「トシりんがやられた!!」
仲間が蹴り倒されたことに危険だと判断したのかうろたえている男達に、少年はキレて言った。
「ギャーギャーうるせぇ!!
お前ら全員アレ見ろ!!」
少年は、電柱の根元に倒れている花瓶を指差した。
「問1!!
アレは一体何でしょうか!?
ハイそこの一番臭そうなオマエ!!」
少年は荒々しく一人の男を指差した。
少年の一言にビクつきながらも
指を差された男は、自分だとわかり素直に答えた。
「あ…あの…
こないだココで死んだガキへのお供え物…」
「大正解!!」
少年は男が答えた直後、その男の顔面へ強烈な蹴りを一撃くらわせる。
男は一発KOのようだ。
蹴られた男に他の仲間は心配そうに声をかけている。
「問2!!!
じゃあ どうしてあの花瓶は…
倒れてるんでしょうか?」
少年は凄みながら男たちに返答を求める。
男たちは自分たちがスケボーをしていて花瓶を倒したとぬかした。
「そうか…
それじゃコイツに謝んなきゃなァ!?」
そう言い少年は自分の後ろにいる少女の幽霊を差した。
「「いやああああああ!!」」
男たちはもの凄い形相で叫ぶと同時に走り出し、あまりの恐怖に゛ごめんなさい゛を連呼しながら去った。
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