灰かぶりのココロ

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灰かぶりのココロ

昔昔、あるところに、灰かぶりと呼ばれた女の子がいました。 灰かぶりは、もとは、貴族の令嬢でしたが、母が病死し、その後、父が直ぐに新しい奥さんをむかえました。 彼女は、子供を2人連れて、嫁いできました。 それから、悲劇は始まるのです。 「灰かぶり!廊下が汚れているわ。」 「灰かぶり!食事はまだかしら。」 「はい!お姉さま!今すぐに…」 ガッ!ズサァ 「何しているんだい!?お前が転ぶと、家が汚れるだろう!!!」 「は……い。すいませんお母様」 お姉さま達は笑います。 灰かぶりは、ココロの中で、お姉さま達と、足をかけて自分を転ばせた継母を、恨みました。 そして、いつか復讐することを、ココロに誓います。 ある日、お父様は街へ行くことになります。 お父様は聞きました。「お前達は、何がほしいんだい?」 継母やお姉さま達は、ドレスや宝石をねだります。 しかし、灰かぶりはなにも言いません。 お父様は聞きました。 「お前は何が欲しいんだい?」 灰かぶりは、答えました。 「私は…何もいりません。ただ、どうしてもと言うのならば、帰り道で、一番初めにお父様の肩に触れた木の枝を折ってきてください。」
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