105人が本棚に入れています
本棚に追加
二番目のお姉さまは、血だらけの灰かぶりに尋ねました。
「あぁ!灰かぶり!お前はなんて言う格好をしているんだい!?それじゃあ、まるで殺人鬼のようじゃあないか。」
灰かぶりは、さっきとは違った、歪んだ笑みを浮かべて答えます。
「えぇ。お姉さま。私は、もう殺人鬼ですもの。」
その答えに、お姉さまは愕然として、部屋の扉を思いきり閉めて、部屋にこもりました。
しかし、それを見逃すような灰かぶりではありませんでした。
お姉さまがほっとしたのも束の間、扉に斧が突き刺さる音がしました。
恐る恐る見ると、案の定斧は、木の扉に刺さっていました。
そして、それを引き抜くと、今度は扉の取っ手や鍵を、それで、破壊し始めました。
狂った灰かぶりの力は、尋常の物ではなかったため、10秒としないうちに、鍵は破壊されてしまい、灰かぶりが部屋のなかに入ってきてしまいました。
お姉さまは、灰かぶりに許しを請います。
「あぁ。灰かぶり!今まで悪かったね。でも、あれは、私の本心ではないんだよ!全ては、お母様がやったことさ!!どうか、許しておくれ!」
「そう。」
灰かぶりは、一瞬優しい頃の灰かぶりの笑みを浮かべました。
最初のコメントを投稿しよう!