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扉についている透明な窓ガラス。
そこに映っているのは、先程まで隣にいた筈の女の子…彼女が結城輝にキスをしていたから…。
生のキス…初めて見た…。
顔が熱くなる。
自分がしたわけでもないのに、体が火照ってきて…おかしな感覚に襲われる。
何…これ…。
そんな時、前の扉が勢いよく開き、彼女が私の隣を走り去っていった。
一瞬、目があったのは気のせい?
火照りはだんだんと薄れていき私は後ろの扉を開け教室に足を入れた。
結城輝は何事も無かったかのように自分の机を探る。
そんな彼に少し嫌味ったらしく言葉を発してみた。
「彼女…いたんだね。でも、日直の仕事くらいはしてくれないと私も困るから…」
本当は1人で良かったって思ってる。
一緒に仕事なんか男の子が苦手な私にはできないってわかってるから。
でも、何故か日直の仕事を投げ出してまでも彼女といる結城輝を腹立たしく思う自分もいたりして…。
これは矛盾。
完璧、おかしな矛盾した気持ち。
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