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そして冒頭に戻る。
「…なんか一言…」
また隣の先生が耳打ちをする。
言う事なんかねーよ。
「先生、席どこ」
「あ?、ああ…一番後ろの窓側…」
どーも、と小声でお礼を言って自分の席に行く。
みんなこの席最高、とか言うけど寒がりな俺は嫌いな席。
かたん、と音を立てて席に座る。すると同時に先生が話しを始めた。
「明日は――――」
「ねえ、あんた名前は?」
「…」
やっぱりこのパターン。
先生の話しを真面目に聞こうと思ったらこのざま。
隣の男子が声をかけてくる。
名前って、…さっき言ったよね。
「…聞いてんの?」
「…なんですかー」
顔は窓に向けて頬杖をつく。
隣の男がどんな顔をしているのか俺は分からない。
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