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『おいっ!やめとけって!』
哲也の背ほどある柵に跨がりながら一樹は振り返った。
『大丈夫、大丈夫。そんなに高くないから。ほらっ、テツも来いよ!』
そんなことを心配しているのではない。これは完璧な不法侵入だ。
『早く来ないと先に行くぞ!』
一樹は人の制止など聞かず、一人で建物の中に入っていってしまった。
『はぁ、全く。』
こうなったらもう行くしかない。一樹は一見まともそうに見えて俺より無鉄砲なところがある。
緑の網でできたフェンスをよじ登ると一樹のあとを追った。
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