まずはご挨拶

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「………まさか最後のゲームまで辿り着くとはね…。なかなか楽しませてくれるじゃない。だけど、一人行方不明なのよね…。あの男の子が気掛かりね…。」 高梨真澄がモニターを弄る。しかし、どこにも祐介は映らなかった。 「ゲームの方には一時間の猶予をあげた。その間に私はあの子を探さないといけない。ゲームを抜けるなんて許されないんだから!」 そして、モニターを更に弄っているとバタンと不意に後ろのドアが開いた。 「誰!?オートマータ!?」 バッと振り向くと、そこに居たのは…。 「やっと見つけた。この殺人ゲームの親玉をな!西園、来栖、弘人もここに居るんだろう!?」 祐介だった。 「………。ようこそ本当の我が屋敷へ。招かれざる客は正直言って嫌いだけど、はるばる来たんだもの。質問には答えてあげるわ。さっき言った三人はそこの階段を降りた先の牢獄に閉じ込めてある。ここまで来たご褒美よ。連れ出すのは許可してあげるわ。でも、そこから帰れると思わないでね。」 高梨真澄が嘆息しながら再びモニターに視線を戻す。 「それが分かれば十分だ。で、もう一つ聞きたい。ゲームの状況は?」 聞くと高梨真澄は振り返らずに答えた。
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