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一方とある施設
「………うん、ありがとう。じゃあ、ここに連れて来て。お願い。」
ここに居るのは、あの高梨真澄である。
「ウイルスは先に駆除しなくちゃゲームを楽しめないからね。でも、まさか西園家の者が居るなんて…。危うく私達の正体がばれる所だったわ。」
その時、施設の入り口の扉が開き、スーツ姿の男達がぞろぞろと入り込んできた。最後尾に入ってきた男の両肩にはぐったりしている男女が二人…。
「お嬢、戻って参りました。」
「うん、お疲れ様。じゃ、もうすぐゲームを始めるわよ。皆、配置について。」
「はっ。」
「ふふふ、今夜は楽しい夜になりそう…。ゲームプレイヤーは彼らを除いて14人。今夜は何人生きて帰れるかしらね…?」
その時、施設の暗がりから一人の少女が音もなく歩いてきた。高梨真澄だ。
「私はゲーム開始の予告に行ってきます。貴女は、彼らをどうするのですか?」
「彼らは私と一緒に別のゲームを楽しんで貰うわ。さ、貴女はさっさと行ってらっしゃいな。もう一人の高梨真澄。」
「…っ!」
呼びかけられた方の高梨真澄は、始めからいた方の高梨真澄を睨みながら出ていった。
「くすくす、これで舞台は整ったわね。さぁ、彼らは生きてここから帰れるかしらね?さぁ、楽しいゲームを始めましょう?」
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