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再びとある施設
「思ったより今回の人達はやるみたいね…。脱落者は一人だけか…。」
バタンと背後のドアが開けられる。
「お疲れ様。どうしたの?あなた達が本気を出せばあのグループぐらい一揉みのはずでしょう?」
しかし、鬼達の反応は意外な物だった。
「いえ、それが…。全力で走ったのですが、全く追い付かなくて…。追い付いたと思ったらアナウンスで…。」
その声に、報告を受けた高梨真澄は激怒した。
「はぁ!?ちょっとアンタ達分かってるの!?鬼なのよ!?鬼が人に負けてどうするのよ!」
その激昂に鬼はただ慌てふためくだけ。それが更に火をつける。
「まぁいいわ。かくれんぼならあのグループぐらい簡単なんだから。アンタ達は客人の相手でもしてなさい!」
そこで高梨真澄はモニターに視線を移す。
するとそのモニターには一人の青年が映っていた。
「くすくす、単独行動なんて勇敢ね。私としてはそういう人嫌いじゃないけど、世の中は非情なのよ。さ、次の子達。出番が来るわよ、行ってらっしゃいな。」
「カシコマリマシタ」
呼び掛けられたモノが行動を開始する。
「くすくす。さぁ、今度はどうかしらね…。見せて貰いましょうか。」
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