マイの望み

16/22

1006人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
本当に俺、馬鹿だと思う。 こんな事の為にマイは俺を逃がしたわけじゃないはずなのに、マイが一番嫌がる方法に逃げた。 …罪悪感と不安感が増して浮上できない。 やらなきゃ良かった。 …でも残りが捨てられず、ポンプに入れたままティッシュペーパーの箱に隠した。 「ヒーローちゃーん!ご飯だよぉ!」 長女の声がして、少しだけ気持ちが暖かくなった。 子供達と食べるメシは美味い。 …冷めた折詰を食べるマイを想像して胸がいたんだ。 俺、どうすりゃいーかわかんねぇ。 自分の行動ひとつ決めらんねぇ人間だって、気づいた。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1006人が本棚に入れています
本棚に追加