不思議な青年

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「あそこのフレンチトースト美味しかった!また食べに行こうね。」 「コーヒーは苦かったけどな。」 八月下旬にもなると、本格的に暑さが肌を襲う。蝉の声も今では雑音のように聞こえ、何匹にも重なると余計に暑さを感じてしまう。 商店街を通りながら自宅へ向かう男女二人。男はこの町ではちょっと名の知れた高校生探偵である。 名前は菊地頼人(キクチ ライト)。 成績はそこそこ。運動神経抜群。バスケ部で次期キャプテンと呼ばれている。 父は有名な作家でただ今、海外に滞在している。
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