不思議な青年

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行く宛てのなくなった胡桃は頼人と同居する事になったのだ。 色々あったものの、今はとりあえず生活は安定している。 「あ、頼人。あの小説買った?」 「小説?」 「"館の連続殺人事件―手掛かりは犬小屋―"だよ!!」 「ああ、立ち読みして全部読んだ」 「ええっ?どうして買ってこなかったのよ!」 胡桃が大声で言う。 「んな事言ったってトリックが簡単すぎんだよ。家政婦が……」 「ああーっ言わないで!!後で本屋に買いに行くから!」 「へいへい……」 頼人は渋々頷いた。
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