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「……怒ってなんかいません。」
自己嫌悪に陥っている自分を見られたくなくて。
プイッと紘兄から顔を逸らし、私はそのまま紘兄の膝の上から降りた。
「……今日はもう、寝ますから。
紘兄も早く部屋に戻って下さいね。」
そう言って私は急いでベッドの中へと逃げ込んだ。
「……は?」
私の突然の行動に、一瞬呆気に取られた紘兄。
しかしすぐに、
「何言ってんの?続き、するって言っただろ?」
そう言うと、私が頭まですっぽり被ろうとしていた布団を奪い取った。
「まだからかうつもりですかっ?」
「違う!俺がしたいのは、ずっと出来なかった話の続き!
またうるさいヤツが戻ってくる前に二人きりでしたい。
羽海だって知りたがってただろ?里香さんの事。」
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