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「これでやっとさっきの続きが出来るね。」
伸びてきた紘兄の手が、俯く私の顔を捉える。
そしてクイッと少し強引に上を向かせられると、バッチリ紘兄と目が合ってしまった。
……つ、続きって ……
続きって?!
すぐ目の前に迫ってきている紘兄の整った顔と今置かれているこの状況。
嫌でも頭の中をよぎるのは
『その口、気持ち良さそうだよね』
『食べてもい?』
というさっきの紘兄の言葉。
「……羽海?」
ビクッ……
ただ名前を呼ばれただけなのに……
その優しく甘い声に私は、緊張のあまりビクついてしまった。
そんな私の頬を撫でるように優しく紘兄の手が触れてきて
そしてその手が再び私の頬を
むにゅっ……
つまみ上げた。
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