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……ギシッ
話を聞こうと起き上がると突然、紘兄がベッドに上がってきた。
「まずは……、ゴメン。」
わざわざ正座をし、頭を下げる紘兄に、私は何の事か見当がつかない。
「あの……、紘兄?
何がゴメン?」
聞きながら、つい紘兄につられて私まで正座してしまう。
「このゴメンは、ホテルで無視してゴメンのゴメン。
あの時は里香さんに羽海の事、知られたくなかったんだ。」
「そっか……」
ズキン……
何で?何で叔母さんである里香さんに私の事知られたくなかったの?
紘兄の言葉に胸の奥が痛む。
「あー……と、違くって……」
落ち込む私を見た紘兄が困ったように頭を掻きむしった。
「あのさ、里香さんが叔母さんだって事はさ、当然諒にとっても叔母さんになるんだよ。」
「はい……?」
「って事は里香さんに羽海の事がバレると諒にもバレるわけ。」
「はい……」
「……困るだろ?」
「え?」
「俺が困るだろ?」
「困る……の?」
なんで?
なんで私のせいで紘兄が困るの?
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