88人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
「湊だってそのことに気づいて、どうにかしたいと思っているから焦らなくても大丈夫だよ。逆に焦ると、失敗するかも」
それを聞いた湊の顔に、ひとすじの涙が流れた。それは、湊がはじめて安堵した瞬間だった。
「ありがとう……」
湊は、小さく呟く。それ以上は、何も言わない。また、沈黙が続く。
「じゃあ、話も一段落したみたいだし、私は聖機人の整備をして来ますね」
そう言って、ワウは去って行った。それをきっかけに、皆動き出して思い思いの行動をした。部屋に戻る者、そこにとどまる者、自分の役割をする者などだ。
最初のコメントを投稿しよう!