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放課後の職員室を出て私は、夕焼けでオレンジに染まりつつある廊下を歩く。
「こんな時間まで引っ張らないでほしいわ…」
カバンから携帯を取り出し、時刻を確認。
PM5:34
一つため息を付き、昇降口へ足を速めた。
「…七瀬」
私が靴を履いていると影に覆われた。
顔をあげると、ニッコリ笑った佐伯がいた。
「佐伯まだ帰ってなかったの?」
佐伯はサッカー部だが、昨日の夜降った雨のせいでグラウンドコンディションが悪くて、オフ日のはず。
「田原から七瀬はまだ学校にいるって聞いたから待ってた」
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