深夜徘徊/キケンダイ

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「ちょっ…ダメダメ!?」 「嘘だろぉぉぉぉぉぉ」 声も姿もフェードアウトして行く拓馬を見て思わず駆け寄る甲斐。  この二人は同じ高校の同じクラスだが、つい最近までは全く関わりの無かった二人だ。 たった今、拓馬は見事に吹っ飛んで消えていった。  体を土にまみれさせながら三回転し、意識が薄れつつも拓馬は何故今自分がこうなっているのかを今の状態とは対照的に酷く落ち着いて整理していた。  すると行き着く記憶はあの夜になるのだ。 二人があの時会ったのは、ただの偶然などではなく恐らく決められたものだったのだろう。
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