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私は4号館のトイレに入る。
人があまり使うことがないからなのか電気がつかない。まぁ、昼間だからいいかと思い歩みを進めた。
そんなときヤツは現れたのだ。
女子トイレの一室に…!個室のドアを開いた今っ!!
「っうぁあぁあ!!」
女子力0の私の情けない悲鳴があがる。
目線が斜め上45度を向いていた黒野くんは何テンポも遅れて固まっている私に気付いた。
「あれ?使う?」
違うだろ!なぜ仮にも男の子な君が女子トイレで何一服してるんじゃ!
ていうか、使うならカギ閉めろや!
心の中で叫んだはいいけど実際言葉にできない。
黒野くんの濁りのない瞳は純粋な黒できていて目が離せないし動けない。
そうだ、きっとその瞳のせいだ。
気付いたら私は問答無用で黒野に渾身の一撃を繰り出していた。
そして、走り去った。
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