未知と出会う

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「ぎゃはははははッ!!」 悪魔信仰でも宇宙人でも仮にも男の子な彼を殴った私は女子として人間として女子トイレにこもる黒野並みにあり得ない。 わかってる。 「だからってそんなに笑わなくたっていいじゃん。」 ぷーと頬を膨らませてかわい子ぶってすねてみた。 「気持ち悪い。」 きも。位を想像してた私はガチで気持ち悪いといわれて心に傷を負った。 「まぁ、いつもネタを提供してくれるよね、ありがとう吉奈(笑)」 腐れも腐れ縁。小学校からの幼馴染・堀田。 悔しいから下の名前は省略。外見は小さくて、ふわふわの茶色いロングヘアー。性格だけ抜かせば抱きしめたくなるような愛されキャラ。中身は毒素100%だ。 コイツの毒素に小学校からあたってくれば性格や行動の10個や20個おかしくなるのは当たり前だ。 「あんたはいごよしなに~なんて万年挨拶してるような愛想のよい名前持ってるのに、実態は平安美女じゃなく暴力ゴリラだなんて親御さんも悲しむだろうね。」 …事実、こんな私を親は悲しんでいる。 黒髪豊かな平安美女的な…例えるなら源氏物語の紫の上なんかに育てようと悪戦苦闘して結局娘はこのざまだ。 髪を染めて家に帰った時は最悪だった。 父は泣き崩れ、母はぎっくり腰を患った。 ヤツ、堀田はそれを知っている。 それが私のコンプレックスだと。 こんな腐れ縁なんかドッロドロに溶けてなくなってしまえ(泣)
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