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「ねえ、どうする?」
「どうしましょうか……」
二人を悩ませているのは、目の前にある少し大きな箱。
中には、赤色の有名なデザインのコスチュームと、赤い鼻が特徴の動物の着ぐるみが入っている。
「別にボクは大丈夫だよ?ほら、これ顔のとこ開いてるからボクだって分かるし」
「だからダメなんです!そんな中途半端な姿、あなたが曝す必要ありません!」
「でもブラッキーも嫌なんでしょ?」
「うっ……」
彼にしては珍しく、言葉を詰まらせる。
今日はクリスマス・イヴ。
街はどこも賑やかで、笑顔に満ちている。
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