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そして中学三年の春、とうとう彼女は登校拒否をし始めた
その時、もう一度多度に連れて行った
祖母の家に何日か泊り、彼女は農作業も手伝った
そして、祖母が言ったあの一言が始まりだった
「楓、お前はここに残れ。中学はここから遠いが、しっかりした学校がある」
嬉しかった…
祖母のあの一言が無ければ、彼女の運命はもっと悪化していただろう
私だけ彼女の地元の名張に帰り、身辺整理をし、転校届を出し、住所変更も行った
彼女は若い時に両親が亡くなり、生活保護で細々と一人で暮らしていた
又従兄弟である私は、時々彼女の所に訪れていた
私と二つしか違わない彼女
もう少し私が歳を取っていたら、養女に迎え入れる事も出来たと、市役所の連中に言われた
宅配で彼女の荷物を送り、一人夜行列車に揺られていた時…
これで、ようやく彼女が幸せに暮らせる…
そう思うと、少し涙が出た
それから彼女は中学を卒業し、高校には行かず、農作業に専念した
なので、ちょくちょく抜け作な所がある
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