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「あ、これ」
ポケットから、割烹着の女の子のキーホルダーを出した
「何これ」
「あの写真、佳作取った」
「被写体が良かったんだよっ」
「ふっ」
「ふふっ」
「ほら」
「お財布に付けてもいい??」
「好きにしろ」
ポケットにそれをしまうと、自然と彼女が腕を絡めてきた
「たまにだからい~のっ」
「わかったわかった」
こうやって、私は少しずつ彼女の世界に吸い込まれて行く…
彼女に着いて行くと、川原に案内された
「シンプルだけど、綺麗でしょ」
「…」
両手でカメラを持ったまま、私は動かなかった
全く車が走っておらず、川のせせらぎが延々と耳に入り…
ずっと先まで田園が続いている…
美しい…
こんな場所が、限界集落だなんて…
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