七話目~せせらぎと郵便局~

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「どした~??」 「郵便局で待ってて~」 郵便局…か 郵便局は、集落の中心にあり、住民の集合場所になっていた 住民にとっては、何の変哲もない郵便局だが、私にとっては実に良い風景になる 何故なら、郵便局の真ん前に生活用水路が流れており、時々配達員が足を付けて羽を休めているからだ それに、局の中に駄菓子が売っている実に珍しい郵便局だ 「そういえば…」 確か、ここ限定の切手があったような… 「いらっしゃい」 「五十円切手を五枚」 「はいよ。」 ここの郵便局は、民家と一体となっており、カウンターより後ろは普通の民家になっていた タンスから五十円切手を出し、私の前に置いた 「これだ」 「切手収集かい??」 「いえ…デザインが好きなので」 「そうかい」 小さな紙袋に入れて貰い、二百五十円を置き、私は郵便局を出た この切手のデザインは、私にとって、ものすごく嬉しい 私の撮った風景がデザインとなっており、割烹着を着た、すまし顔の楓が写っているからだ この切手を手に入れるには、ここしか無い なので、ネットで随分高値で取引されている 確か、五千円から一万円だったかな?? 「はい、置いてきた」 「どこ行くんだ??」 「ぜんざい食べに行くの」 「こんなあっついのにか??」 「行ってからのお楽しみ。行くよ」 彼女が連れて来てくれたのは、ちょっとしたベンチがある小広い駄菓子屋だった
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