八話目~かき氷とおもち~

2/2
前へ
/26ページ
次へ
そこでも私はシャッターを落とした 「かき氷ぜんざい2つ~」 「はいよ~」 楓が百円玉を二枚置く ベンチに座ると、真ん前に大きな川が見えた シャッターを落とした後、かき氷が置かれた 「いっただっきま~すっ」 シロップの代わりにアンコがかけられたかき氷 「ん??」 混ぜていると、中に柔らかいものがあった 「おもち」 「いらないなら、あたしが食べてあ~げるっと」 許可も無しに、私のおもちを口に入れた 「ん~ぅ、美味しい」 そんな笑顔の彼女の頭を撫でた 「いっぱい食べろ」 「なんかさ、あんたお父さんになったら、幸せだろうね」 「そうか??」 「何となく、何となく、だよ」 「ふっ」 無造作に携帯電話を開けた 圏外… まぁ、これで編集社を気にせず写真を撮る事が出来る ゴーン ゴーン 5時を告げる鐘が鳴る 「あ、もうこんな時間」 「ん??」 「帰るよ。ごちそうさま~」 「あ、容器置いといて良いよ」 再びあぜ道を歩く 私はポケットに手を入れ、彼女はその横をちょこちょこ着いて来た
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加