三話目~一瞬の甘え~

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「いつきた」 「昨日の晩」 「いつまで“いてくれる”」 「ん??」 「いつまで“いてくれる”」 気が強い彼女だが、ほんの一瞬の隙に、甘えたさが出る その間、彼女は真顔のため、中々その感情に気付かない 「しばらくはいるつもり」 「“ふぁみれす”…連れてってくれるか??」 「行きたいのか??」 「“かれー”が食べたい」 「いる間に連れてってやるよ」 「…ゆっくりしてくといいさ」 そう言うと、無言で私にざるを持たせる 「あ、ちょっと」 ざるからきゅうりを一本取り、川で洗い、それを食べた 「飯だぞ」 「い~の、きゅうりは別腹!!」 美味しそうにきゅうりを頬張る 「あんたも食べる??」 「いい」 「食べないと大きくなれないぞ!!!」 「もう飯だ」 「しつこいっ!!」 そう言って、ふくらはぎを蹴り飛ばされた 「あ、お味噌汁の匂いだ」 「鼻だけ達者だな」 「へへっ、い~のっ。ただいまぁ~」
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