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ようやく彼は、太陽のもとへ辿り着きました。
「遅かったじゃない。後少しで時間が過ぎてしまうところだったのよ」
太陽は少し怒っていましたので、その熱で、彼の濡れた身体は乾かされました。
「まぁ、間に合ったから良いわ。いつもの通り、仕事を頼むわね」
太陽は、にっこりと笑います。
笑った太陽も、やはり熱を放っていました。
「えぇと、それが……」
彼は困って、頭を掻きながら太陽を見ました。
『仕事』が何か分からないのです。
「その様子じゃあ、記憶を無くしてしまったようね」
「はい、雲から落ちた時に」
ここでようやく、彼は思い出そうとすることを思い出しました。
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