始業式

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最近ちょっとした、もしかしたらちょっとじゃないかもしれない悩みがあった 登下校中や、たまに街を歩いているとき 誰かに見られている気がして仕方がないのだ 「どうしよう… これじゃ安心して生活できないよ」 自意識過剰なのかもしれないが 家が家だけに心配せずにはいられないのだ 前に、父親からSPやらボディーガードやらを押し付けられたけど全て断った 理由は、特別扱いなどされることなく同年代の人達と机を並べて一緒に平凡な学生生活を送りたかったから 産まれたときから特別な環境で育てられたためか 彼女はいつしか普通で平凡な環境に憧れていた 「だからって今更お父さんに頼むのもな…」 断った手前 ボディーガードを頼むのもバツが悪い 「う~ん…」
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