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「兄貴。道端をボ~っとしながら歩くと危ないぞ?」
「ボ~っとしてても妹に飛び蹴り喰らうなんて事はないと思うんだが…」
この人をふっ飛ばしといて謝りもしないセーラー服の少女は俺の妹、“桐野 なずな” だ。
歳は俺の一つ下で現在中3。
ここ最近兄に対して暴力的になってきた困った妹だ。ちなみに今朝の腹痛の原因でもある。
全く、身長150㎝もないチビな体のどこにそんなパワーがあるのやら…。
「にししっ!まぁ気にしない、気にしない。 で、兄貴はボーっとしてどうかしたの?」
「別に何にもねぇよ。なずなも今帰りか? 中学も今日が始業式だって言ってたけど、部活はあるだろ?」
なずなの問いに対して適当に答え、我が家に向かって再び歩き出す。なずなもすぐ追いつき隣を歩く。
「うん。今日は部活休み。先生も職員会議とかで忙しいからって来れないみたいだし、別に今は課題なにもないしね」
「ふ~ん。 そっか」
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