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「…れが」
「ん?」
「誰が心配なんてするか!このバカ兄貴!」
――バシ!
「痛って!」
「ふん!」
痛てぇ。今度は左足かよ。
ホント最近暴力的だよなぁ。
俺を蹴飛ばし、不貞腐れながらどんどん先を歩いていく妹の背を、しばらく見つめる。
でも確かになずなの言う通りかもな。
変に深く考え過ぎだ。何より家族にまで心配かけちゃ流石にマズイ。
ココはあの時も自分で反省したはずだ。
もう少し肩の力を抜こう。
「…はぁ。お~い、なずな!待てって!」
「うぅっさい!コッチ来るな!」
うわぁ、これはかなり怒ってるな。顔も真っ赤だし…。
とりあえず今は妹のご機嫌取りが先かな。
まったく。初日からとことん最悪だなぁ。 おい。
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