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俺が考え事をしていると、横でモゾモゾと葉気が動く。
葉「……んっ……よ、い…?」
宵「おはよう、葉気」
俺はそう言って微笑む。
葉気は安心したのか、また瞳を閉じようとしたが……
ガバッ
宵「うぉ!!」
葉気はいきなり飛び起きた。
葉「宵!!」
宵「な、なにっ」
葉気は俺の名前を呼んだかと思えば、ペタペタと俺の体を触りまくる。
ちょ、くすぐったい。
宵「ちょ、葉気。くすぐったいって!ふふっ、あは、……ひゃっ!」
葉「あ、すまんっ!」
こ……こいつ……俺のびーちく触りやがった。
変な声でたじゃねぇかコンチクショウ!
葉「どこも痛ないか?平気か?」
宵「え?あ……あぁ、うん。平気だよ」
葉「そっか、ほな良かった。でも無理したらあかんで?」
あぁ……俺、葉気にも心配かけたんだ。
駄目だな……俺は。
宵「心配かけてごめん……」
葉「……っ!……何言うとんや、宵はわいの大事な友達やさかい。心配するんは当たり前や」
一瞬、葉気は顔を歪めたが、すぐに笑顔になる。
俺はそんな葉気に気づかず、ただ葉気の言葉を受け入れていた。
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