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―――――――時は平成。
『せーりゅーね??大きくなったらパパみたいになるんだっ!!』
少年は言った。
「そうか。それは嬉しいなぁ。誠龍。男がなぜ女よりも強いか知ってるか??」
道場に夕陽が射し込むなか、誠龍の父であり師範である桜月 良春<オウゲツ ヨシハル>は語りかけるように言った。
『え??うーん…分かんないよ。なんで??』
「守るためだ。男はな??その力で弱いものを守らなきゃならん。
誠龍は、その力で愛や母さんを守るんだぞ??」
良春は誠龍の頭をくしゃっと撫でた。
ここは剣道の道場で良春はこの道場の師範をしている。教えている流派は天然理心流で新撰組の近藤勇や沖田総司がこの流派である。
誠龍はこの道場の最年少にして、天武の才能が光り、同じ道場の高校生相手と互角という端から見れば異端とも取れる実力を持っている。
何しろ、身長差のため面は取れないのだが…
誠龍は良春の撫でる手に目を細めながら答えた。
『分かったよ!!せーりゅーもっと頑張るよ!!もっともっと強くなってパパもせーりゅーが守るんだ。』
「ははっ!!それは頼もしいな。父さんも誠龍に抜かされないように頑張らないとな。
さぁ、明日は大事な大会だ。頑張ろうな。」
『うん!!せーりゅー絶対優勝するんだ!!』
「よしっ。その意気だ。
がんばれよぉ!!」
そう言うと良春は誠龍を肩車をして道場の中を走り回った。
『きゃーっ///パパぁ!!高いよぉ!!怖いよーっ!!』
そう言いながらキャッキャッと騒いだ。
―――――――――ガララララ
戸の開く音がして2人は振り返った。
「パパぁ!!にぃにぃ!!ママ、ご飯、おいでって!!」
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