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一年に一度
私たちが一回だけ お腹いっぱい食べれる季節。
そして
もっとも気の緩む時期に人間たちは 罠を仕掛けてきたのである。
罠にかからなかった者は 網で捕えられた。
不覚にも 私も網で捕えられた。
そして檻に入れられる。
その中には 野良の姿もあり 長老の姿もあった。
全員 捕えられたのか・・・
みんな肩を落とし
くやしがってっいるのがわかる。
長老
「おい 青い目! お前さんには 本当に悪いことをした。」
私
「いや 私のほうこそ なんだかんだ言いながら 長い間ここに 居させてもらって 助かりました。」
長老
「 青い目! お前さんは こんなところに住む猫では無いんだよ。
その真っ直ぐに立った耳 青く輝く目
そして
その艶のある毛並
おそらく人間たちに 可愛がられるために 生まれてきたネコなんだよ。
だからわしは あのとき わざと 君をこの町から 追い出し 人間に拾われるように 突き放したんだよ。」
私「そうでしたか・・・ ですが 拾った人が 私たちを愛する人でなければ どんなに良い猫でも また捨てられてしまいます。
捨てられるのは一度で充分ですよ!」
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