プロローグ

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俺は…俺はまだ…死ぬ訳にはいかない… カツ…カツ… 暗い、光が遮断された廊下を、蝋燭の火だけを頼りに歩く。 俺の両隣には、堅苦しく鎧で身を包んだ兵。 俺の腕には、黒く光る鎖が巻き付いている。 俺は…犯罪者だ。 今から俺はこの世を去る─── ────ハズだった。 廊下を歩いて数分、扉からもれる光が見えてきた。 光が近付くと同時に、自分の死が近付くのがわかる。 自然と手が震える。
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