プロローグ

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一度思ってしまったら、その気持ちは抑えられないくらい膨れ上がる。 「嫌だ…嫌だ…死にたくない…死にたくない…!」 いつの間にか声に出していた。 それに気付いた兵が、俺に声をかける。 「何をモタモタしている?早くしろ!」 しかし、その言葉は今の俺には届いておらず、俺は取り憑かれたように"死にたくない"と呟き続ける。 そんな俺に痺れをきらしたのか、数人いる兵のうちの一人が近付いてきた。 「おい!聞いてるのか!!さっさと…」 俺を振り向かせようと手を伸ばしてきた… …その時だった。
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