里心

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『ところで、私は仕事だったから行けなかったけど、親友のあなたは行かなくていいの?中島君の結婚式。』 「もちろん行くよ、明後日。」 『は?結婚式は今日よ。』 そう言うと相場さんは式の招待状を見せてくれた。そこには紛れもなく今日の日付が記されていた。 何故だ? 俺の勘違いか? いや、中島と直接電話で式の日程を話したのは一度や二度ではない。明後日の日取りを記したメールも何通か受け取っている。 では何故…? 俺は混乱しつつも猛然と駅のホームへと走った。 間違っているのが日付だけで時間は合っているのなら、今からでも何とか間に合うからだ。 俺は特急に飛び乗り、空港へと向かった。
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