述懐

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俺「あの、この辺に玩具店ありますか?」 俺はその中学生に尋ねた。 すると中学生達はクスクスと笑いながらこう言い放った。 中学生「教えて欲しいか?なら授業料として財布の中身を置いて行きな!!」 俺は膝が小刻みに震えているのを感じていた。泣き出したい衝動を必死に抑えて、表面上冷静に振る舞うのに全力を注いだ。 俺がパニックに陥っているのを尻目に中島は穏やかにこう言った。 中島「こんな事やってるって先生に知られたくなかったら素直に玩具店教えてよ」 中学生達は面食らって互いの顔を見合わせた。 一瞬の静寂の後、失笑の渦が辺りを包んだ。
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