こころづかい

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俺は家庭教師のバイトをちょっと前から始めている。 大学生になりお金を稼ぎたいというのもあるが、将来教師を目指す俺にとって貴重な経験となると思ったからだ。 この日もバスに乗りカテ教先へ向かっていた。 この時間は寝てるのは勿体ないので本を読んだり、考え事をして過ごしている。 この日は図書館で借りてきた小説を読んでいた。 周りを見渡すと、同じように本を読んでいる人、友達と楽しそうに話している人、一生懸命携帯の画面とにらめっこしてる人、夢の中の人と様々だ。 バスの運転手は慣れた道なのかスムーズに飛ばし、走らせていた。 俺が降りるバス停は終点である。 しかし欲を言えば終点の少し前で降ろしてもらえるとカテ教先は目の前なのだ。 だがちゃんとバス停というバスを停めるべき場所があるのに途中で降ろしてくれなど言えるはずもなかった。 だからいつも終点まで行きそこから少し戻っている。 そんなに大した距離ではないため特に苦にはなっていない。
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