Scene2☆ハズカシイ一回

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「あっ・・・・・・」  つるつるに磨かれた床を滑り、黒い革靴の先にぶつかり止った。 「ん?」  視線を上げると、メガネを掛けた男性が自分の足元を見やっていた。 「すみません!!」  屈んだ男性がパスケースを拾い上げ、私に差し出してくれた。 「どうぞ。」  少し疲労の浮かぶ顔は、けれども笑みを浮かべていた。 「ありがとうございました。」 「いいえ。」
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