終わりの始まり

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なんて、自嘲気味に笑う。 “人と違い、人と同じ” それが母の口癖だった。 人形は人と違い、 誰かの為にしか存在出来ない。 人形は人と同じく、 制限や概念、社会に縛られる。 それが母の考え方だった。 人と違う部分、人と同じ部分を認めて共存する。 それが 私達家族の 理想だった。 変わったのは、母か 私なのか。 それは分からないけど、 私は私の大切なものの為に、 母を止める。 母の亡霊を、 止めるんだ。 止めるしかないから、私は出た。 家族を壊させない。
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