#1-未熟なギタリスト

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キーンコーンカーンコーン… 始業の予鈴が鳴る頃、俺はいつも、まだ学校内にはいない。 「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」 校門が先生たちの手によって、少しずつ閉められていく。 「はあっ、はぁっ、はぁっ…」 校門まで残り100メートル。俺は短距離の選手ばりに全力で走った。 残り50メートル。 校門はすでにあと2メートルほどの間隔しか開いていない。時間にしてほんの5秒で閉まってしまうだろう。 そうこう考えている間に残り20メートル。 これは…、行ける!! 今までの経験がそう語っている。 残り3秒あれば…、 残りの10メートルは余裕で埋めれる!! そう思った瞬間 ズサァッ! 「あいたっ!!」 …校門まで残り5メートルのところで、派手に転んでしまった。 そして校門は無慈悲にも… ピシャリ と、音をたてて閉められてしまった。 「はい、花咲また遅刻…と。」
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