椿

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「椿ってきれいだよな~」  それは、私が?それとも目の前のホンモノが?そう視線を隣に立つ男に移した。 「あ、勿論両方だからな」  男はいつもさらりと顔を染めてくれる。正直憎らしい。 「ま、それはおいといて。よくないか?だって」  視線を下に移した男に、私も同じ動作をとる。  大輪が一輪。 「朽ちてもきれいなそのまま。潔いいし。しかも、その後に大きな種を残す。」
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