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「さぁ、どうぞ」
「じゃあ、お邪魔するわ」
アルが開けたとたんに、ズカズカと入っていくシェリー
「ふーん、部屋の造りとか家具はみんな同じみたいね」
シェリーが部屋を見渡している間にアルは買ったものを冷蔵庫にしまう
アルがしまい終わるとシェリーはソファーに座って一言
「あんたは客が来てるのに、お茶の一杯も出さないわけ?」
「はいはい、わかりましたよ」
さっき紅茶とロールケーキを買っておいて、よかったと思うアルだった
「ほらよ」
「ありがとう」
シェリーの前に紅茶とロールケーキが置かれる
アルもシェリーの向かい側に座り、ケーキを食べる
シェリーが紅茶を一口飲む
「やっぱりスーパーなんかで買った紅茶はダメね」
「あー悪かったですね、貴族さんに庶民の味はわからないよな」
アルが言い返すと、貴族という言葉を聞いたとき
一瞬シェリーの表情が曇ったように見えた
それを見たアルはクライヴの言葉を思い出す、シェリーは元上流貴族…
慌ててアルは話題を変える
「そ…そういえば、なんで俺の部屋にわざわざ来たんだ?
挨拶なら玄関先で済ませばよかっただろうに」
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