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「それに頼り方もよくわからないしな」
アルの目にも涙が段々と溜まっていく
「皆がそれくらいで離れると思ってるわけ?」
「それは…」
アルが言葉に詰まる
「少なくとも私は離れないわ、だから弱いとこを見せて?」
シェリーはアルの背中に優しく手を回し引き寄せて、アルを包み込む
アルは我慢していたものが一気に溢れてきて、シェリーの胸で子どものように泣いた
「気が済むまでこうしてていいわよ」
シェリーはアルが泣き止むまで、優しく頭を撫でていた
そのうちアルは泣き疲れたのか、シェリーの膝枕で寝てしまった
「アルも辛い思いを沢山してきたのね…私が伴侶になって暖かい家庭を築いてあげたい、暖かい家族を…」
アルもシェリーも両親の愛情が足りずに育ってきた為に、家族というものには憧れが強いのだ
「アルは私のことどう思ってるのかしら…」
シェリーも疲れていたが、アルの顔を眺めたまま夜が明けていく
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