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私のクラスは6組だった。同じ中学の人はいないから静かに(ゲームをして)過ごせそうだ。
だが6組の教室は残念なことに二階。階段をのぼるという労働があるのだ(私にとっては労働)
不思議と誰もいない桜色の階段をのぼろうとした瞬間上から人が転がってきた。もちろんびっくりして飛び上がった
「な、なに?」
気にはなるけど顔中血まみれで呻き声をあげて階段から転がってくるような位だからきっととてもめんどくさいことだろう
二階からも声が聞こえる。先生の声でも友達を作ろうと必死な声でも笑い声でもなんでもない
呻き声や物騒な言葉を叫ぶ声だとか悲鳴。
だからこの階段は誰も使ってないのか。把握しました。
でも私は他の階段から行こうとするほど体力はないし時間もないから
仕方なく二階までのぼった
「うわ」
やっぱり
ごろごろ転がってる人が数人。今そこで立っている1人の男の仕業だ。絶対そう。間違いない。
作り物みたいな顔をした男は鋭い眼孔をこちらに向けていた
「つぎ、お前?」
「いや、ちがいます。通りすがりですのでお気になさらず」
「…ふぅん」
ゆるくウェーブを描く黒髪が揺れた。行動一つ一つがイケメンですね、はい。
早く教室に行こう。それでゲームをしよう。それが安全だ
「あっ、きい!」
「うわ最悪」
もうやだ今日は良い日じゃない
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