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どうする?俺
逃げるには距離が近すぎる
迎え撃つには態勢が悪すぎる
(今俺が出来ることは・・・ッ!?)
ドゥルルルルル・・・ダダンッ
①諦める
②あきらめる
③AKIRAMERU
(デスヨネー)
(いや、まだ偶然を装えばきっと・・・!)
ギギギギギと錆び付いたロボットのように後ろを見ながら、なるべく偶然を装って精一杯の笑顔を。
「や、やぁレンフィ。今日も可愛い・・・ね」
俺の笑顔はどれほど引きつっていただろう。
なんせそこには
「お褒めいただき、あ・り・が・と」
まるで炎でもまとっているような、いや、実際にまといながら、こめかみに青筋を立て笑顔で仁王立ちをする幼なじみがいたのだから。
(やっべ殺される―――)
本能がそう判断したときにはもう、時既に遅し。
俺の体は炎の蛇によって身を隠していた木の幹に縛り付けられていた。
(あはは・・・参ったな)
もう全身から流れているこれが熱による汗なのか、この絶望的状況による冷や汗なのか、俺には分からない。
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