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先に言っておくが、俺の成績はすこぶる悪い。
どのぐらい悪いかというと、多分6歳児の方が成績がいいってぐらい。
「では講義で説明した通りにシルフの術式を発現してください」
街によって魔法の使用方法は異なる。
この街では大樹に埋め込まれている魔法基盤というものを術式に魔力を通して発現させるという、一種の召喚魔法のような方式を取っている。
目を閉じて術式に魔力を流し込む。
足元に白い魔法陣が展開され、風が渦巻いていく・・・。
(いけるか・・・)
そしてその名前を口にした。
「シルフ!」
「ってうわ!」
足元で風が爆発した。
気分は空気銃の弾だった。
「ちょ、ちょちょちょちょちょ・・・ッ!」
どうみても方向には壁にしか見えなかった。
「ぶつかるぶつかるぶつかるうううう!!」
体勢を立て直す余裕はもうない。
「あちゃー・・・」
「ノア様、0点・・・っと」
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