S1-1 Charotte=R'lyeh

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ミッドガルド 大樹の町 アルカディア=ディアーノ 町を歩く俺は少しばかり 「ノア様こんにちは!今日はお買い物ですか?」 いや、 「あらノア様。いいお天気ですね」 かなりうんざりしていた。 (どいつもこいつもノア様ノア様うるせぇ・・・) まぁ、俺がこう呼ばれるのにはワケがある。 姓と町の名前が一緒なのから分かるとおり、この町を作った一族の人間、まぁ貴族みたいなもんなのが一つ。 それ以外にもう一つ理由がある 「相変わらず凄い人気。大賢者さん(ニヤリ」 「それは嫌味か、嫌味なのか」 いつの間にか後ろからとととと付いてきていたこの意地の悪そうなちっこい奴はシャートット=ルルイエ。所謂クラスメイトだ。 何故所謂なのかは脇に置いておくとして、大賢者とは何なのかを説明しよう。 ミッドガルドでは魔力の強さ、使う魔法の種類によって階級が決まる。 具体的に言うと低い方から魔法使い見習い、魔法使い、魔術師、魔導師、大魔導師、賢者、大賢者の七段階でランク付けされる。その中で大賢者はただの鍛錬だけではたどり着くのが難しいのだ。 大賢者になるためには、杖無しで魔法が使えるほどの高い魔力を持ち、特定の上級精霊、或いはそれに準ずるものと契約、或いは使役する必要がある。そして、それに成功したものを大賢者として認定され、力に応じた称号を授与される。 全ての魔法を使う人間の目標であり、憧れらしい。 なんせ現在認定者は全世界で10人にも満たないからな。 ちなみに俺の称号は大樹だ。断じて『だいき』ではない。
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