1人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
そんなことを考えていると、目的の塾がある駅に着いてしまった。
このまま乗って行こう、という考えが頭を過ったけれど、そのまま降りた。
どうせ乗っていても、つまらない世界なのは変わりないからだ。
電車の外は、思っていた以上に酷かった。
蝉が、うるさいほど鳴き響く。
空には雲1つなく、遮るもののない日光が、直接肌を焼く。
塾までは歩いて10分ほどなのに、辛い。
一歩歩くごとに、体力を削られる。
いや、歩かずに止まっているだけでも、少しずつ着実に削られていく。
最初のコメントを投稿しよう!