始まりと仲間とキャンパスと

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「ふぃー  いいお湯でした事。」 暦上では春なのだが今日は冬並に冷え込んでいた。 少し熱めの湯船から上がった恵は、若干熱すぎたのか手で顔を扇ぎながらベッドに腰をかけた。 カチャッ! 「……………。」 パチン! 「お風呂に入る10分前くらいにメールしたんだけどなぁ」 恵は最近半身浴にハマっている。 一旦お風呂に入れば1時間近く出てこないのが、最近ではもうそれが普通となっている。 つまりはもうすでに1時間以上彼からの返信が来ていないという事になる。 (いつもより長めにお風呂入ったのに…) ちょっと頬を膨らましている今の彼女の悩みは、彼氏とのいざこざ。 というより、ここ1、2ヶ月前から2人の関係が不安というか…なんとも言い難い焦燥感が漂っていた。 彼との出会いは予備校に通ってた先の副講師。 2つ上の先輩で今年は就活生でもある。 だからバイト先で会おうにも就活で忙しいからシフトがなかなか入らないし、連絡したくも先ほどみたいになかなか返してこない。そして1日、2日して 「ごめんね恵m(__)m💦」 とまぁこんな調子である。 「…忙しいんだよね?」 わかりきった事なのに疑問系になる。 「記念日…忘れてなきゃいいんだけどなぁ…」 数日後、付き合って半年の記念日となる。 (大丈夫!!あたしたちもう大人なんだし、半年で危ないとかだったらちょっとしたミラクルよ!!) そう言い聞かせ、眠りにつくのだった。
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